『龍が如く7 光と闇の行方』は『龍が如く』シリーズの最新ナンバリングタイトルである。過去作は遊んだことはあるものの、クリアしたタイトルはない・・・と思う。少なくとも、クリアしたかどうか記憶が曖昧なくらいにはそこまで思い入れがあるシリーズではない。(ちなみに、僕の奥さんは龍が如くシリーズが大好きである。)
ただ、2018年に発売された『JUDGE EYES 死神の遺言』はクリアした。とても面白かった。あの"キムタク"を操作できることで話題になったタイトルだけども、とにかくシナリオが良くできていた。俳優陣の演技も良かった。先が気になって、毎晩奥さんと一緒に遊ぶのが楽しみだった。
RPGになった龍が如く
シリーズに対して思い入れはないものの、直近で遊んだ『JUDGE EYES』が面白かったこともあり『龍が如く7』には発売前から注目していた。特に気になったのは、ジャンルが「RPG」であるということ。龍が如くといえば、敵のヤクザをボタン連打でボッコボコにする「アクション」ゲームだった。それがまさかのRPGに。画面を見てみれば、バトルシステムはしっかりコマンド入力になっていて、ステータス画面があり、レベルアップ画面があり、「魔法攻撃」のステータスがあり、完全にRPGだった。
主人公が「桐生一馬」から「春日一番」にバトンタッチすることもさながら、ネット上では期待と同じくらい、不安視する声も多かった。僕も警戒してしまい、発売日の購入は見送ることにした。(一番の理由は体験版が面白くなかったことだが・・・)
発売から一週間ほどたち、YouTubeでクリア後の感想動画を見ると、どうやら「面白い」っぽい。気になるRPG部分は「高い評価はできないけど、まあアリっちゃアリ」らしい。シナリオは非常に良かったという評価が多かった。「体験版はつまらなかったけど、製品版は面白い」という意見もあった。「シナリオが面白いなら買うか・・・。中井貴一と堤真一かっこいいし・・・。」ということで散々迷ってしまったけど、結局購入した。
2章まで遊んだので、以下、現時点の感想を書く。序盤だけどネタバレあり。
どん底から這い上がる
・・・といっても、2章までは(特に1章は)ムービーシーンが多くてゲーム性について語れることは多くない。コマンドバトルの点に触れておくと、たしかに「アリっちゃアリ」だと思った。
ドラクエのように全くアクション性がないわけでなく、敵の攻撃に合わせてボタンを押す「ジャストガード」だったり、敵の転倒中に攻撃をするとダメージアップしたり、攻撃対象までの間に敵がいると妨害されたりと、単調なコマンドバトルにならないような工夫がされている。ただまあ、まだパーティメンバーが2人しかいないし、使える技もほとんどないので、まだまだこれからといった感じかな。
前述のとおり、2章までひたすらムービーが続くが、シナリオが良かったのでそこまで気にならなかった。
新主人公・春日一番は東城会系荒川組の若衆であったが、組の若頭が殺人を犯してしまい、身代わりとなって警察に出頭。18年におよぶ刑期を終え出所。実の父のように慕っていた荒川組組長・荒川真澄と再会するも、春日は荒川に撃たれ、重症のまま横浜・伊勢左木異人町のゴミ捨て場に捨てられる(何者かによって運ばれた?)。ホームレス・ナンバに命を救われ、何もかも失った春日は快復するまでホームレスとして暮らすことになる・・・。
最も気になるのは、義理人情の厚い組長として描かれていた荒川真澄が、なぜ東城会を裏切ることになったのか、なぜ春日を殺そうとしたのか、という点。雑誌記者の牛尾の見解では「若(真澄の息子・真斗)が病死したことで、生きがいを失い、修羅の道に進んだのではないか」ということだったが、単にそれだけでは話が面白くない。
- 荒川真澄:元東城会系荒川組組長、現近江連合ナンバー2。18年前はすっごく良い人だった。東城会裏切りには何か大きな理由があり、18年後も結局良い人だと予想。
- 沢城丈:元東城会系荒川組若頭。昔から春日を目の敵にしている。今のところ、春日にとって嫌なヤツとして描かれている。荒川の知らないところで何かよからぬことをしていそう。
- 荒川真斗:真澄の息子。生まれつき病弱。イケメンだが好きなキャバ嬢に振られる。
- 堀之内(下の名前忘れた):警視総監。荒川組からの情報提供により、神室町の東城会を壊滅させる。その後も近江連合から賄賂を受け取っている(らしい)。18年前のキャバクラで、春日、真斗と出会っている。真斗が好いていたキャバ嬢と親しげだった。怪しい。
堀之内と真斗の間でひと悶着あって、それが原因で荒川は東城会を裏切らなくてはならなくなった。裏で沢城と堀之内が楽しいことをしてて、真澄は操り人形となってしまっている。・・・と予想。まだ登場していない人物もいるだろうし、どうなるかわからないが。荒川真澄は本心では春日を裏切っていない展開を期待したい。どん底から這い上がる春日の姿にも注目。