娘が大きくなってきて、今の家(賃貸)ではちょっと狭いよね、という話になってきた。持ち家を購入する同年代の友人も増えてきて、彼らの話を聞くと月々の支払いがまー安いこと安いこと。
そのせいで「持ち家は賃貸よりも支出が抑えられる」というイメージを持っていたのだけど本当だろうか?
これを機に、僕にとって持ち家が良いか、賃貸が良いか、考えてみることにした。
コストについて
同じ地域、同じ間取りの物件を比較した場合に、賃料より持ち家ローンの方が月々の支払いが安く感じる。冒頭で書いたように、持ち家の友人の月々の支払いを聞くと「ウチより広いのにそんなに安いの!?」と驚くこともある。
さて、持ち家の場合、ローン返済とは別に固定資産税がかかってくる。またマンションだと管理費、修繕費が毎月かかってくる(管理費や修繕積立金は上がることはあっても下がることはほとんどないらしい)ローン返済シミュレーションにこれらの費用が含まれていない場合もあるので注意しなければならない。
とある都内の駅の物件で考えてみる。
徒歩13分、70平米、3LDK、築3年という条件でマンションを探すと、6995万、管理費1.5万、修繕積立金0.6万で売り出されていた。金利1.3%とすると月々の支払いは22.8万円(仮に金利爆低の0.1とすると19万)となる。固定資産税の計算は難しくてよくわからないのだか、仮に3万とすると月々の支払いはトータル26万となる。
対して、同条件の賃貸マンションの賃料は19〜22万。4万円も安いではないか!
さらに、勤め先によっては持ち家の場合は住宅手当てがもらえなくなることもある。そうなると実質の支払い額にはさらに差が出る。
もちろん、超雑に物件を選び、超雑に計算しただけなので絶対に賃貸の方が安いとは言い切れない。賃貸は更新料があったりするし。僕は専門家でもなんでもないので、考慮が漏れている要素もあるだろう。
詰まるところ、コストの比較は単純にできないのだと思う。「持ち家の方が安い!」「賃貸の方が安い!」と書いているサイトは、どれも数字あそび次第でどっちにも転がる気がする。例えば、ローン何年払いにするかによって月々の支払い額は変わる。当たり前すぎるけど。
コスト面においては絶対に持ち家の方が有利とも、絶対に賃貸の方が有利とも言えない。だから家を買うかどうかを考えるとき、「どちらが安いか」を基準にするのは意味がないと思う。
リスクについて
家を買うとなにかとリスクが付き纏う。
まず、住宅ローンによる破産リスク。賃貸の場合、失業などで収入が減少してもグレードを下げてより賃料の低い家に住むという対応ができる。一方、ローンは自分の意志で減らすことができない。
持ち家を売ればいいという考え方もあるが、そんな簡単に売れるものだろうか?日本は新築が人気なので古い建物は売れないと聞くし、今後の少子化社会を考えると物件が高く売れるイメージがつかない。
次に、地震など災害による損壊リスク。修繕で済めばまだしも、最悪の場合ローンだけが残ってしまう。
そして、持ち家を持つと気軽に動けなくなる。隣人がおかしな人・危険な人だったり騒音が酷かったりしても簡単に引っ越せない。転勤・転職に対応できない。また家族の増えたり減ったりしたときにスケールできないのもデメリット。賃貸なら状況に応じて広い家・狭い家に引っ越せばいい。
リスク面では賃貸の圧勝だと考えている。そして僕は「リスクはできるだけ小さくしたい派」なのでやっぱり賃貸がいいな、という結論に至った。
家は高く売れないのでは?の話はド素人の根拠のない疑問に過ぎないけど、賃貸ではローン破産の心配がないというのは間違いないかなと思う。
一方で、ゲーム屋敷のような「趣味のための家」を建てるような人もいて素敵だな、羨ましいな、と思う。持ち家はとにかく自分の好きなようにできるというのが一番の魅力。まあ、僕の場合はその魅力より「リスク取りたくない」が勝るのだけど。
高齢者は家を借りられない?
高齢になると保証人の条件が厳しくなり入居できる物件を見つけるのが難しいと聞いたことがある。んー、おじいちゃんになって住む場所がないというのはちょっと不安が大きい。
ただ、最近は高齢者の入居が多い公的住宅だったり、サービス付き高齢者住宅、通称「サ高住」だったり、高齢者に優しい?賃貸住宅もあるみたい。
僕が高齢者の仲間入りしたときにどんな世の中になっているか分からないので、しっかり情報収集を続けていくことが大事になりそうだ。